【イス型チャイルドシート VS ベッド型チャイルドシート】

2023年 9月9日 | ブログ

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新生児から使うチャイルドシート。
進行方向に対して後ろ向きに赤ちゃんを乗せる「イス型」と、進行方向に対し横向きにしてフルフラットにするベッド型があります。

今は落ち着いていますが、以前は「イス型」と「ベッド型」で、壮絶な戦いが繰り広げられていたのをご存じでしょうか?

2000年代初頭、新生児から使える後ろ向きのチャイルドシート、いわゆるイス型のチャイルドシートを「腹式呼吸が守れない」「酸素飽和度が低下して危険だ」などと、徹底したネガティブキャンペーンを展開。

特に強烈に記憶に残っているのが、ゴールデンタイムに流されていたテレビCMです。

女の子が赤ちゃん人形で遊んでいるシーンで、

 

人形で遊ぶ女の子

 

おもむろに女の子が、赤ちゃん人形を二つに折り曲げ!?その瞬間に、画面が静止・白黒反転。

 

人形を抱っこしてげっそりする女の子

※画像はイメージです。

 

「このような姿勢を取らせると、酸素飽和度が低下し赤ちゃんが危険です…」

いやいやいや、危険は言い過ぎでしょう(汗)

今の時代だったら炎上するんじゃない?という不安を煽る内容のテレビCMを流していました。

 

「赤ちゃん医学」という言葉も使い、ベッド型のチャイルドシート以外には乗せてはいけない位の訴求をした結果、アップリカのベッド型がつかないなら、車を買い替える!という人まで出てくるほどの大きな影響を与えていました。

アップリカ以外のイス型チャイルドシートを製造・販売していた他のメーカーも
「イス型チャイルドシートが世界標準」というベッド型のチャイルドシートに対するカウンターパンチを繰り出し、購入を検討している方たちにとっては混迷を極めていた時代でした。

 

戦う

 

それから時が経ち、2012年ヨーロッパの安全基準へ移行するタイミングで、抗争もひと段落するところで、今度はコンビが打って出ます。

イス型チャイルドシートで、後ろ向きでかなり寝かせたように見える*製品「ネルーム」を開発、それら「一歩進んだベッド型」として発売します。

*寝かせたように見えて、実は結構角度がついてます。

 

かなり寝かせたように見える*製品「ネルーム」

出典:コンビ株式会社

 

「え?どう見てもイス型じゃね?」的製品ですが、長年の恨みを晴らさんとばかり、横む向きのベッド型を遠回しに否定する内容を。

「ベッド型は自分たちのもの」と誇っていたアップリカからすれば、不快極まりなかったのでしょう。

 

怒る会社員

 

これまた、どう見てもイス型の回転式チャイルドシートなのに、回転式コンパクトベッド型として「マモリラ」なる製品を発売しました。

 

回転式コンパクトベッド型「マモリラ」

 

ここまでくると、もうベッド型の定義なんてものはなく、「自分たちがベッド型といえば、ベッド型なんだ!」と、言ったもん勝ちの様相を呈していました。

マモリラは、前向き・後ろ向き共にリクライニングが出来ない!?というある意味、思い切った使用の製品です。私なら絶対に買いません(素)。
ただ、【ベッド型チャイルドシート=アップリカ】というイメージを絶対死守するという、気迫だけは伝わってきます。

 

絶対に負けられない戦いがそこにはある

出典:テレビ朝日

 

その一方で、コンビは「一歩進んだベッド型」の表現をいつの間にかやめています。

実際にベッドと言えるほどの角度までリクライニングしないですし、「ベッド=楽そう」というほど、乗せた時の姿勢もよろしくなかったことが一因ではないかなと思いますが。

ちなみに、コンビのチャイルドシートのFAQのページでは
「リクライニング角度がフラットにならない」という問い合わせに対して

「コンビのチャイルドシートは、全て背の角度がついた「だっこ型(イス型)」を採用しています」

 

ベッド型と謳っていた過去を無かったことにしているようです。。。。

そんな事で争ってないで、使いやすいチャイルドシートを作ってほしいと切に願います。

さて、本題から大きくずれてしまいました。

【イス型チャイルドシート VS ベッド型チャイルドシート】ですが、個人的には、

イス型で十分。

と思います。

乳児をチャイルドシートに乗せて、姿勢が気になるのは主に月齢3か月頃までです。

「退院・一か月検診・お宮参り」位で、あまり車で出かけない方であれば、姿勢が気になったとしても使用回数3~4回程度です。

首が座る月齢3か月頃までの使用頻度が高く、その時期の姿勢が気になる方であれば、ベッド型もありだとは思いますが、成長してからのリクライニング機能が無いなど、新生児に偏った構造になっていて、15ヵ月以降の快適性としてはあまり高くありません。

それであれば、

ベビーシート(乳児用)

ベビーシート(乳児用)

がオススメです。

 

小さな身体に限定した作りになっているので当然と言えば当然なのですが、姿勢や、乗せた時の収まり具合については、新生児から4歳頃までのベッド型よりベビーシートの方が間違いなく上です。

子供の姿勢や快適性を重視するなら、一台で長く使う事を考えずに、乳児・幼児・学童と専用タイプでそろえるのが一番間違いのない選択だと思います。

 

まずは、首が座る月齢3か月頃までのお出かけ頻度で決めるといいと思います。

 

▶ 首座りまでの使用頻度が高く、その期間の姿勢を重視されるならベビーシート(乳児用)

▶ 首が座るまでの使用頻度が低ければ、後ろ向き/前向きでしっかりとリクライニング調整が出来るイス型チャイルドシート(乳幼児兼用)

 

こんな感じでしょうか。

ちなみに
首座りまでの使用頻度が低く、ベッド型チャイルドシートを買ってしまった場合、フルフラットで使用する回数が少なく、大きくなってからリクライニングが一切できないと、製品のメリットを感じていただきにくいかと思います。

使用される方のライフスタイルに合わせて選ぶことを意識してくださいね。

余談ですが世界でも、フルフラットのチャイルドシートはいくつか発売されていますが、日本のような新生児から4歳頃といった長期間使用タイプではなく、新生児から月齢6ヵ月頃までと使用期間が短い専用タイプで、未熟児や低体重児向けになっているものが多いです。

フルフラットのチャイルドシート

 

最後に衝突テスト時の動画のリンクを貼っておきます。

 

 

これを見るとやっぱり後ろ向きのベビーシートは最強だよなぁと、思う今日この頃です。