チャイルドシートの選び方

赤ちゃんや子どもを車に乗せる際に欠かせないチャイルドシート。

しかし、いざ購入しようと思うと、

  • どれを選べば良いのかわからない
  • 値段の違いがわからない
  • 安全性は何を見れば良いのかわからない

という方も多いのではないでしょうか。

 

チャイルドシートは数年間使用する大切な育児用品です。

お子さまの安全に直結する製品だからこそ、価格やデザインだけでなく、安全性や使いやすさも含めて選ぶことが重要です。

この記事では、チャイルドシート選びで押さえておきたいポイントをわかりやすく解説します。

この記事の要点

✔ 車に取り付けできるか

  • ISOFIX対応か
  • 車内スペースに収まるか
  • 前席との距離に問題がないか
  • 後ろ向き設置時に十分なスペースを確保できるか

✔ 安全性を確認する

  • R129などの安全基準に適合しているか
  • ADACやプラステストなど第三者評価も参考にする

✔ 後ろ向きでいつまで使えるか

  • 15か月で終わりではなく、できるだけ長く後ろ向きで使えるモデルを検討する

✔ 回転式か固定式か

  • 乗せ降ろし重視なら回転式
  • 長期間の使用やゆとりのある座席空間を重視する場合は固定式

✔ 成長に合ったタイプを選ぶ

  • ベビーシート (目安:0~15か月)
  • チャイルドシート (目安:3か月~4歳頃)
  • ジュニアシート (目安:3~12歳頃)
  • 兼用タイプ (複数の区分を兼用するタイプ )

「何歳まで使えるか」だけでなく、「どの期間を重視するか、快適かつ安全に使用できるか、家族計画」などを考える

✔ ジュニアシートまで見据える

  • チャイルドシートの着用義務は6歳未満まで
  • しかし安全面では身長150cm頃までが一つの目安
  • シートベルトが正しく装着できるか、お子様の体格を基準に考える

 

チャイルドシートは価格やデザインだけで選ぶものではありません。

ご家庭の車や使用環境、お子さまの成長に合わせて、お子さまを安全に守れる一台を選びましょう。

 

チャイルドシートの選び方(本文)

① まず確認したいのは車との適合性

どれだけ評価の高いチャイルドシートでも、お使いの車に正しく取り付けできなければ意味がありません。

購入前には必ず適合確認を行いましょう。

 

チャイルドシートの選び方 車との適合性

 

特に確認したいポイントは、

  • ISOFIX対応か
  • 車内スペースに収まるか
  • 前席との距離に問題がないか
  • 後ろ向き設置時に十分なスペースが確保できるか

です。

チャイルドシートは正しく取り付けて初めて本来の性能を発揮します。

 

② 安全性は「基準適合」だけでなく評価内容も確認する

現在販売されているチャイルドシートは、安全基準への適合が義務付けられています。

そのため、基本的にはどの製品も安全基準に適合はしていますが、それは最低限の安全性をクリアしたにすぎません。

より詳しく比較したい場合には第三者機関による評価も参考になります。

欧州で広く知られているのがADACチャイルドシートテストです。

 

チャイルドシートの選び方 ADACテストシール

 

ADACでは、

  • 衝突安全性能
  • 使いやすさ
  • 人間工学
  • 有害物質
  • メンテナンス性

などを総合的に評価しています。

同じ安全基準に適合している製品でも評価結果に差が出ることがあるため、安全性を重視する場合は参考にしたい指標の一つです。

 

また、スウェーデンには「プラステスト(Plus Test)」と呼ばれる非常に厳しい試験もあります。

 

チャイルドシートの選び方 Plusテストシール

 

試験を実施する研究機関であるスウェーデンの国立道路交通研究所(VTI)から、VTIテストとも呼ばれます。

 

こちらは特に首への負荷に着目した試験として知られており、世界で最も厳しいチャイルドシートテストの一つとして知られています。

 

車との適合性や使いやすさ、お子さまとの相性も含めて総合的に判断することが大切です。

 

③ 後ろ向きで使用できる期間も重要なポイント

チャイルドシート選びでは価格や機能に目が向きがちですが、

「いつまで後ろ向きで使用できるか」

も確認しておきたいポイントです。

 

チャイルドシートの選び方image4

 

交通事故の多くは前面衝突です。

乳幼児は頭が大きく首の筋力が未発達なため、強い衝撃を受けた際には首へ大きな負荷がかかります。

後ろ向きで使用することで、衝撃を頭・首・背中全体で受け止めやすくなり、首への負担を軽減できると考えられています。

参考リンク:【子供も大人も頭と首が大事というお話】

 

現在のR129基準では15か月まで後ろ向き使用が義務付けられていますが、欧州ではそれ以降も可能な限り後ろ向きで使用することが推奨されています。

だからこそ、チャイルドシートを選ぶ際には、

  • いつまで後ろ向きで使えるか
  • 後ろ向き時の快適性は十分か

も確認しておくことをおすすめします。

 

ヨーロッパでは4歳頃までの後ろ向き使用が一広く知られています。

現在、ヨーロッパの多くのチャイルドシートメーカーでは、4歳頃まで後ろ向きで使用することを推奨しています。

これは乳幼児の首や背骨を保護するという考え方に基づいており、特にスウェーデンでは長年にわたり後ろ向き利用が一般的です。

 

近年ではさらに長期間の後ろ向き利用を可能にする製品も登場しており、日本国内でも7歳頃まで後ろ向きで使用できるチャイルドシートが販売されるようになりました。

 

チャイルドシートの選び方image5

 

もちろん、すべてのお子さまやすべての車両に最適というわけではありません。

 

しかし、チャイルドシート選びにおいて、

  • 前向きにする時期
  • 後ろ向きで使用できる期間

という視点を持つことで、これまで以上に安全性を重視した選択ができるようになっています。

 

参考リンク:4歳まで後ろ向きで使用できる チャイルドシート (詳細版)

 

④ 回転式と固定式はどちらが良い?

チャイルドシート選びでよく比較されるのが回転式と固定式です。

回転式のメリット

  • 乗せ降ろしがしやすい
  • 腰への負担が少ない
  • ドア側へ向けられる

固定式のメリット

  • 比較的軽量
  • 構造がシンプル
  • 長く使えるモデルが多い

 

どちらが優れているというよりも、使用環境に合わせて選ぶことが大切です。

毎日何度も乗せ降ろしを行う場合は回転式が便利ですし、長期間の使用やゆとりのある座席空間を重視する場合は固定式が適している場合もあります。

 

⑤ お子さまの成長に合わせてどのように選ぶか

チャイルドシートは基本

  • ベビーシート(目安:0~15か月)
  • チャイルドシート(目安:3か月~4歳頃)
  • ジュニアシート(目安:3~12歳頃)

と3つに区分されています。

 

このそれぞれの区分を兼用するタイプなども登場し、現在では下記のような乗りかえ例があります。

 

チャイルドシートの選び方 卒業までの乗りかえ例

 

体格に合わせた快適性重視の専用タイプで行くか、それとも乗り換え不要なモデル1台で行くのか。

使用される方がどこを重視されるのか、2人目の子供も考えているのかなどによって、何がベストかは変わってきます。

 

ベビー専用タイプは子供を起こさずにそのまま持ち運びできるなど、他のチャイルドシートでは得られないメリットがあったりもします。

参考リンク:ベビーシートって実際どうなの?

 

ですので、「何歳まで使えるか」だけでなく、「どの期間を重視するのか、快適かつ安全に使用できるか」も考えながら選ばれるといいでしょう。

 

⑥ チャイルドシートは6歳まで、では終わらない

道路交通法ではチャイルドシートの着用義務は6歳未満までとなっています。

しかし、これは「6歳になったら安全にシートベルトが使える」という意味ではありません。

 

自動車のシートベルトは大人の体格を基準に設計されています。

身長が低いお子さまでは、

  • ベルトが首にかかる
  • 腹部にベルトが食い込む
  • 骨盤で適切に保持できない

 

といった問題が発生する場合があります。

そのため欧州では身長135cm〜150cm程度までジュニアシートの使用が推奨されている国もあります。

お子さまの体格にもよりますが、安全面を考えると、

 

「6歳まで」ではなく「シートベルトが正しく装着できる身長150cm頃まで」

 

を一つの目安として考えることをおすすめします。

参考リンク:3歳半~4歳ころ・身長100cmから使える安全性の高いジュニアシートの選び方

 

まとめ

チャイルドシート選びで大切なのは、価格やデザインだけで判断しないことです。

購入前には、

  • 車との適合性
  • 安全性能
  • 第三者評価(ADACなど)
  • 後ろ向き使用期間
  • お子さまの体格との相性
  • 身長150cm頃までを見据えた使用計画

 

を総合的に確認しましょう。

また、近年のヨーロッパでは4歳頃までの後ろ向き利用が広く推奨されており、日本でも7歳頃まで後ろ向きで使用できる新しい選択肢が登場しています。

 

チャイルドシートは「法律を守るためのもの」ではなく、お子さまの命を守るためのものです。

ご家庭の車や使用環境、お子さまの成長に合わせて最適な一台を選びましょう。